アロマセラピーとは、ココロとカラダの健康に役立つ芳香療法です
植物の香りのエッセンス(エッセンシャルオイル=精油)を、心身の健康維持に役立てる自然療法を、アロマセラピー*(芳香療法)といいます。香りを嗅いだり、希釈したオイルでトリートメントし皮膚から取り入れることによって、健康や美容に役立てることができます。
*英語ではアロマセラピー、フランス語ではアロマテラピーといいます。
アロマセラピーによって何が得られるの?
ココロへの作用
香りを嗅ぐことにより、香りの情報が、鼻から伝わり、気分がリラックスしたり、元気になったり、幸福感を得ることができます。
カラダへの作用
精油の分子は非常に小さく、呼吸又は皮膚に塗布すると、粘膜や皮膚から吸収されることが知られています。近年多くの作用が研究されています。
エッセンシャルオイル(精油)とは、植物から抽出される100%植物の芳香成分です
エッセンシャルオイル(精油)は、植物の花、葉、果皮、樹皮、根、種子、樹脂などからエキスを抽出した天然の素材です。そのエキスを高濃度に含有した、揮発性の芳香物質のことをいいます。
アロマオイルという呼び方をする場合もありますが、これはエッセンシャルオイルだけでなく、人工香料を使ったポプリオイルのようなものや、必要以上にアルコールで薄めたものなど、すべてを含む言い方のようです。健康や美容のために用いるときには、混じりけのない100%植物由来のエッセンシャルオイルを選ぶことが大切です。
エッセンシャルオイルの主な抽出方法
エッセンシャルオイルの抽出方法は、成分の特徴や、抽出部位、含まれる芳香成分の性質によって異なります。
水蒸気蒸留法
植物の葉・茎・樹皮・花など、植物原料の下から水蒸気で熱し、芳香成分を揮発させます。その蒸気を冷却すると、蒸留水と精油に分離することができます。水面に浮かんだ上澄みの芳香成分は精油に、下部の水はフローラルウォーターとして、化粧水などに使用されます。
最もポピュラーな抽出方法です。
圧搾法
柑橘系の果皮等から抽出する方法です。オレンジやレモン、グレープフルーツなどの柑橘類は、果実の皮にある油線に芳香成分を含んでいるので、果皮を潰して抽出する圧搾法を用います。
主な精油はオレンジスィート、グレープフルーツなどです。
アブソリュート(溶剤抽出法)
有機溶剤を使って、芳香成分を溶かし出す方法です。まず、揮発性化学溶剤に植物を漬け、芳香成分を溶かし出します。次に、芳香植物と溶剤を取り除き固形(通称コンクリート)にします。最後に、その固形をアルコールで溶かし、芳香成分を取り出すことをアブソリュートと呼びます。
主な精油は、abs.表記がされているローズ、ジャスミンなどです。
ローズ1000本分の花びらから、たったの1ml??
“芳香の女王”と呼ばれるダマスクローズを、水蒸気蒸留法で抽出した「ローズオットー」。
わずか1mlの精油を抽出するのに、なんと1000本分の花びらが必要なのだそうです。
しかも、芳香成分が薄まってしまうため、早朝摘みのローズしか使えません。さらに、24時間以内に処理しなければならないほど、繊細なのです。だから、希少価値が高く、あの高貴な香りが生まれるんですね。
エッセンシャルオイルの成分を運搬する植物油=キャリアオイル
精油の分子は非常に小さいため、カラダの外からも取り込むことができます。しかし、表皮をつたって真皮へ到達するためには、浸透性の高い油を使って運ぶ必要があると言われています。
そこで、エッセンシャルオイルの成分を運搬(キャリア)するのが「キャリアオイル(植物油)」です。エッセンシャルオイルは成分が高濃度に凝縮されたものなので、トリートメント等で皮膚に塗布する際は、必ずキャリアオイルで薄めて使いましょう。